パーティション工事の種類・費用・選び方
オフィスや店舗で会議室、個室、応接室、バックヤードなどをつくる際に使われるのが、パーティション・間仕切りです。
パーティションにはさまざまな種類があり、
- 見た目
- 遮音性
- 高さ
- 施工方法
- 移設のしやすさ
- 費用
などが異なります。
また、「ここに壁をつくりたい」と考えても、パーティションだけで工事が完結するとは限りません。間仕切る位置によっては、照明、空調、火災報知設備、スプリンクラー、電気設備などへの影響を確認する必要があります。
ここでは、パーティション工事を検討するときに知っておきたい種類、特徴、費用の考え方、選び方をご紹介します。
パーティション工事とは
パーティション工事とは、既存の空間を壁や間仕切りによって区切り、新しい部屋やエリアをつくる工事です。
オフィスでは、たとえば、
- 会議室
- 応接室
- 個室
- 社長室
- オンライン会議スペース
- 執務エリア
- 休憩スペース
- バックヤード
などをつくる際に使用されます。
店舗でも、
- 売場とバックヤードを分ける
- スタッフスペースをつくる
- 個室を設ける
- 受付まわりを区切る
といった用途があります。
用途に応じて適した間仕切りの方法を選ぶことが重要です。
パーティションにはどのような種類がある?
パーティションは、素材や構造によって特徴が異なります。代表的なものを見ていきます。
アルミパーティション
アルミパーティションは、アルミ製のフレームとパネルを組み合わせてつくる間仕切りです。
比較的シンプルな構造で、オフィスの会議室や倉庫、バックヤードなど、さまざまな場所で使用されます。
特徴
- 比較的短期間で施工しやすい
- シンプルなデザインにしやすい
- 移設・変更を検討しやすい
- パネルの組み合わせで空間を区切れる
一方で、求める遮音性やデザインによっては、ほかの間仕切り方法が適している場合もあります。
スチールパーティション
スチールパーティションは、金属製のパネルを使用した間仕切りです。
オフィスの会議室や個室など、ある程度独立性を持たせたい空間で検討されることがあります。
特徴
- しっかりした壁面をつくりやすい
- オフィス空間に合わせやすい
- 会議室や個室などに使用しやすい
- 仕様によっては遮音性を考えた計画も可能
ただし、遮音性能はパネルだけで決まるわけではありません。天井、床、扉、設備の貫通部分なども関係するため、部屋全体として考える必要があります。
ガラスパーティション
ガラスを使用して空間を区切る方法です。
会議室や応接室などで、開放感を残しながら空間を分けたい場合に使われます。
特徴
- 光を通しやすい
- 空間を広く見せやすい
- デザイン性を持たせやすい
- 閉鎖感を抑えながら部屋をつくれる
一方で、視線を遮りたい場合には、
- すりガラス調
- フィルム
- 一部を不透明にする
などの方法を組み合わせることがあります。
ガラスと不透明パネルを組み合わせる
すべてをガラスにするのではなく、ガラスと不透明なパネルを組み合わせる方法もあります。
たとえば、
- 上部だけガラスにする
- 腰から下を不透明にする
- 一部分だけガラスにする
といった方法です。
開放感を残しながら、視線やプライバシーにも配慮したい場合に検討できます。
LGS・ボードで壁をつくる方法
パーティション製品を組み立てる方法だけでなく、軽量鉄骨下地とボードなどを使って壁をつくる方法もあります。
内装の一部として壁をつくるため、
- 壁面デザインを内装と合わせたい
- 壁に仕上げ材を使用したい
- 造作物と組み合わせたい
- しっかりした個室をつくりたい
といった場合に検討されます。
パーティション製品と比べて、将来的な移設や変更の考え方も異なるため、用途に合わせて選びます。
ローパーティション
天井まで届かない低い間仕切りを使用する方法です。
デスクまわりや執務スペースなどで、
- 視線を適度に遮る
- エリアを分ける
- 集中しやすい環境をつくる
といった目的で使用されます。
天井まで区切らないため、完全な個室をつくる用途とは異なります。
パーティションは「高さ」も重要
パーティションを選ぶときは、素材だけでなく高さも重要です。
天井まで間仕切る
会議室や個室など、独立した部屋をつくる場合に使われます。
ただし、天井まで区切ることで、
- 空調
- 照明
- 火災報知設備
- スプリンクラー
- 換気
などへの影響を確認する必要がある場合があります。
天井まで間仕切らない
視線を遮ったり、空間を緩やかに分けたりする場合に使用します。完全な個室にはなりませんが、空間の使い方によっては十分な場合もあります。
用途からパーティションを選ぶ
パーティションは、「どの商品がよいか」から考えるのではなく、「どのような部屋をつくりたいか」から考えると選びやすくなります。
会議室
会議室では、
- 会話の聞こえ方
- 外からの視線
- 室内の明るさ
- モニターの設置
- コンセント
- 空調
などを確認します。
開放感を重視するならガラス、独立性を重視するなら不透明な間仕切りなど、用途に合わせて検討します。
応接室
来客対応に使用する応接室では、プライバシーと空間の印象の両方が重要です。廊下側をガラスにしながら、必要な部分にフィルムを使用するなど、デザインと視線への配慮を組み合わせる方法もあります。
社長室・個室
独立性を重視する部屋では、見た目だけでなく音や視線についても確認します。特に機密性の高い会話を行う場合は、パーティションだけでなく、天井や扉なども含めた空間全体として検討する必要があります。
オンライン会議スペース
オンライン会議を行う場所では、
- 周囲の音
- 室内からの声
- 電源
- 通信環境
- 換気
- 空調
などを確認します。
単に小さな個室をつくればよいわけではなく、実際にオンライン会議を行ったときに使いやすいかを考えることが重要です。
執務スペース
執務スペースでは、完全に部屋として区切るのではなく、ローパーティションなどで視線を遮り、エリアを分ける方法もあります。集中とコミュニケーションのバランスを見ながら検討します。
パーティションとレイアウトは一緒に考える
パーティションは、オフィスレイアウトと切り離して考えない方がよい工事です。
たとえば、「この位置に会議室をつくる」と決めると、
- 通路は確保できるか
- 扉はどちらへ開くか
- 会議室へ入りやすいか
- デスク配置に影響しないか
- 来客動線に合っているか
- 空調や照明は問題ないか
なども確認する必要があります。
まずオフィス全体のゾーニングと動線を考え、そのうえで必要な位置にパーティションを配置します。
パーティションと空調の関係
広いオフィスを間仕切って部屋をつくると、既存の空調計画が合わなくなる場合があります。たとえば、広い空間に1つの空調吹出口がある状態で部屋を2つに分けると、一方の部屋に空調が届きにくくなることがあります。
そのため、
- 空調吹出口の位置
- 吸込口の位置
- 部屋の大きさ
- パーティションの高さ
などを確認します。
必要に応じて、空調設備の変更について建物側との確認が必要になる場合もあります。
パーティションと消防設備の関係
間仕切りを新設すると、火災報知設備やスプリンクラーなどへの影響を確認する必要があります。特に天井まで区切って新しい部屋をつくる場合には、既存設備との位置関係を確認します。
建物によっては、消防設備などの変更が建物側の指定施工会社による工事となる場合もあります。工事区分は建物ごとに異なるため、管理会社から提供される工事区分表や施工条件を確認することが重要です。
パーティションと照明・電気設備の関係
部屋を新しくつくると、照明や電源も必要になります。
たとえば会議室では、
- 室内照明
- コンセント
- モニター用電源
- パソコン用電源
- オンライン会議機器
- スイッチ
などを確認します。
既存の照明配置によっては、パーティションの位置と合わないこともあります。
間仕切りだけでなく、その部屋を実際に使用するために必要な設備を一緒に考えます。
パーティションの遮音性は何で決まる?
会議室などでは、「隣の部屋に声が聞こえないようにしたい」というご要望があります。
ただし、遮音性はパーティションの種類だけで決まるものではありません。
音は、
- 壁
- 天井
- 床
- 扉
- ガラス
- 換気口
- 設備の貫通部分
など、さまざまな場所を通って伝わります。
そのため、高い遮音性が必要な場合には、「パーティションを何にするか」だけでなく、部屋全体の構造や使用目的を確認する必要があります。
ガラスパーティションでは視線にも配慮する
ガラスパーティションは開放感がありますが、会議室や応接室では外から室内が見えすぎる場合があります。
その場合には、
- すりガラス調のガラス
- 目隠しフィルム
- 部分的な不透明処理
- ガラスとパネルの組み合わせ
などを検討します。
どこまで見せ、どこから隠すのかを、部屋の用途や動線に合わせて考えます。
パーティション工事の費用は何で決まる?
パーティション工事の費用は、「長さ×単価」だけでは決まりません。
主に、
- パーティションの種類
- 施工する長さ
- 高さ
- 天井高さ
- 扉の数・種類
- ガラスの使用範囲
- 仕上げ
- コーナーの数
- 現場の施工条件
- 搬入条件
- 既存部分の撤去
- 空調・電気・消防設備の変更
- 建物側の指定工事
などによって変わります。
特に、壁そのものの費用だけを見ていると、後から設備工事が加わることがあります。そのため、パーティション工事では「壁をつくる費用」ではなく、その部屋を完成させるために必要な工事全体で確認することが重要です。
扉の仕様も費用に影響する
会議室や個室では、パーティションだけでなく扉も必要です。
扉には、
- 開き戸
- 引き戸
- ガラス扉
- 不透明な扉
などがあります。
また、鍵やその他の仕様によっても内容が変わります。部屋の用途や通路幅、家具の配置などを確認しながら選びます。
設備工事まで含めて見積もりを確認する
パーティション工事の見積もりを見るときには、パーティション本体だけでなく、
- 扉
- 解体・撤去
- 補修
- 電気
- 照明
- 空調
- 消防設備
- 養生
- 搬入
- 現場管理
- 指定施工会社による工事
などがどこまで含まれているのかを確認します。
複数の見積もりを比較する場合も、同じ工事範囲になっているかを確認することが重要です。
既存パーティションを活かせる場合もある
オフィスのレイアウト変更では、既存パーティションをすべて撤去せず、使用できる部分を残す方法もあります。
たとえば、
- 既存会議室をそのまま使用する
- 一部の壁だけ変更する
- 扉位置を見直す
- 新しいパーティションを追加する
などです。
ただし、現在のレイアウトに合わない場合や、設備との関係で変更が必要になる場合もあります。
まず現状を確認し、活かせる部分と変更する部分を整理します。
将来のレイアウト変更も考えて選ぶ
オフィスでは、将来的に、
- 社員数が増える
- 部署構成が変わる
- 会議室数を変更する
- オンライン会議スペースを増やす
といったことがあります。
そのため、現在の用途だけでなく、将来的にレイアウトを変更する可能性も考えてパーティションを選ぶ方法があります。
一方で、長期間固定して使用する部屋であれば、デザインや独立性を優先する考え方もあります。
パーティションを選ぶときのポイント
種類が多くて迷う場合は、次の順序で考えると整理しやすくなります。
1.何のための部屋か
会議室、応接室、個室、バックヤードなど、まず用途を明確にします。
2.どの程度の独立性が必要か
完全に部屋として区切るのか、視線だけを遮ればよいのかを考えます。
3.見せるか、隠すか
ガラスを使って開放的にするのか、不透明な壁にするのかを検討します。
4.音への配慮が必要か
会議や面談など、部屋で行う内容に応じて考えます。
5.設備との関係を確認する
空調、照明、電気、消防設備などへの影響を確認します。
6.将来変更する可能性があるか
レイアウト変更や移設の可能性も考慮します。
7.予算を確認する
パーティション本体だけでなく、設備変更などを含めた工事全体で確認します。
パーティション工事の基本的な流れ
工事内容によって異なりますが、一般的には次のように進めます。
1.用途・ご希望の確認
どのような部屋をつくりたいのか、必要な広さや用途を確認します。
2.現地確認
天井高さ、既存設備、床、壁、施工条件などを確認します。
3.レイアウト確認
部屋の位置、大きさ、扉、通路などを整理します。
4.パーティション仕様の検討
素材、仕上げ、ガラス、扉などを検討します。
5.設備との関係を確認
空調、照明、電気、消防設備などへの影響を確認します。
6.見積もり・工程確認
必要な工事内容と費用、施工スケジュールを整理します。
7.施工
パーティション工事と必要な設備工事を工程に合わせて進めます。
8.完成・確認
仕上がりや扉などを確認して完成となります。
パーティションだけを先に決めないことが大切
パーティション工事では、「この商品を使いたい」というところから始めるより、
- 何のための空間か
- どの位置に必要か
- どの程度の独立性が必要か
- 視線をどこまで遮るか
- 音への配慮が必要か
- 設備変更が必要か
- 将来変更する可能性があるか
を整理してから仕様を選ぶことが重要です。
パーティションは、オフィスレイアウト、内装デザイン、設備計画の一部として考えることで、使いやすい空間につながります。
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パーティション工事についてご相談ください
パーティション工事では、間仕切りの種類だけでなく、部屋の用途、レイアウト、空調、照明、電気、消防設備などとの関係を確認することが重要です。
「会議室をつくりたいが、どのパーティションがよいか分からない」
「ガラスにするか不透明な壁にするか迷っている」
「レイアウト変更と一緒に相談したい」
といった段階でも、現在の物件や用途を確認しながら必要な工事を整理できます。
Jテクノでは、大阪市内を中心に、オフィス・店舗などのパーティション工事を含む内装デザイン・設計、施工、現場管理まで対応しています。